第12回 株式会社ジム 社長ブログ「ロンドン紀行」

セルフリッジ前にて

イギリスの国土面積は、日本とほぼ同じ大きさですが、日本は国土全体の役73パーセントが山地です。それに対しイギリスは「ヒル」(丘)が大半で国土全域に人が住める環境にあり、、ロンドンから電車30分程行けば、羊がたわむれ、リスが多く生息しているなど、とても自然環境に恵まれたところばかりです。イギリスの持つ伝統、文化、政治、経済、スポーツ(ゴルフ、テニス、サッカー、クリケット)ファッション(ブリティッシュトラッド)など、世界にはイギリスが原点になっている事柄が数多くあります。その、奥行きの深さと歴史の重さに魅力を感じ40年前からノミの市(フリーマッケット)を訪ね歩いています。
その中で、スコットランドフェアアイル、フィッシャーマン、家庭編み機で編み上げた100〜200年前の着古したセーターや洗いざらしたセーターの資料を沢山見つける事が出来ました。
今回、2005年10月2日にロンドンを訪れました。現在のイギリスはポンドが強くなり(1ポンド\214)イギリス経済の自信と力強さを感じさせられました。ロンドン市内は人で溢れ、路面のショップも生き生きとして街全体が活気に溢れていました。この写真のセルフリッジ百貨店は、ロンドン市内、最大の繁華街であるオックスフォードストリートにありその面積と商品の充実ぶりには毎回のことながら驚いています。
今から15年前にイギリスの編み物が掲載されたファッション雑誌をコベントガーデンにあるスコティッシュマーチャントの店頭で発見しました。その瞬間、驚きと感動で胸がいっぱいになったのを覚えています。早速、スコティッシュマーチャントの社長と交渉し、発行元の雑誌社を訪ね「是非、日本のニット業界に関わる方々に紹介したい」その思いで粘り強く交渉を重ねて日本で発行する許可を頂くことに成功しました。
日本に帰り、編み物雑誌の専門「株式会社ヴォーグ社」に出版の協力をお願いしたところ、心よく引き受けて頂き90年9月1日「ザ・トラディショナルセーターブック」として発行することができました。内容は編み方の方法を含め、第1章に「ガンジー編」第2章「フェアアイル柄」第3章「アラン柄」第4章「シェットランドレース」などです。発行後、業界で大反響を呼び数多くの注文が殺到しました。